in cosmetics global 2018@アムステルダム行ってきた！

毎年4月にヨーロッパで開催される「in cosmetics　global　2018」
毎年開催地は変わりますが、今年はアムステルダム！
はりきって行ってきましたー！

ここに行けば化粧品業界の「今」がわかる！

ということで！

私の主観のみでつづられる出張報告したいと思いまーす！
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トレンドをざっくりと

incosmetics(以下　インコス)ではいろんな原料のアワードがありまして、そのノミネート原料を見るとだいたいのトレンドがわかります。
ちなみに去年ぐらいまではどこもかしこも大気汚染対策で、アンチポリューション！アンチポリューション！まみれでした。

さて、2018年はと言いますと。

▶マイクロバイオーム（細菌叢）

▶サーカディアンリズム（2017年ノーベル賞受賞案件）

▶ブルーライト対策

▶オイリー肌、ニキビ

この辺が個人的には気になった。
あとヘアケアも結構多かった。白髪的なものあって、かなり食いついたよワタシ！（死活問題）

オイリー肌らへんは主に東南アジアとか中国ターゲット？
ニキビは欧米人でもあるトピックだけど、オイリーでテッカテカ！みたいな人はあまり見ないもの・・・
ニキビもねー去年のどこかの展示会でニキビ対策原料が受賞したのもあってちょこちょこでてたなー。

マイクロバイオームとサーカディアンについては昨年こちらでも書いていますが。

私はね、実はミストラル創業当時から常在菌バランスについては着目していたんだけど、ここのところの盛り上がり方には逆に冷静。
なんでかっていうと、どの会社も原料価格がすんごい高い。kg10万近辺とかもあるある。そこらのペプチドより高いものもある。

でね、私は原料の値段が高いのはいいのだけど、それって「それに見合う効果があれば」っていうのが大前提。
正直、個人的には常在菌バランスを整えたところで重篤なニキビやアトピーとかがない人はそこまで劇的な変化はないな・・・という印象で。
老化と共に善玉菌が減るよ！とかってことも言われているし、菌の解析データもすごくよく揃ってるんだけど・・・
結局、常在菌バランス整えたところで、バリア機能はまぁ改善するんだけど・・・
バリア機能の改善なら他にもいろんな成分あるしさ・・・あえてめっちゃ高い常在菌整える原料を入れる会社ってどのくらいあんの・・・って今回すごい思った。
まぁ単純に言うと、私ですら価格と効果のバランス、つまりコスパ悪いって思うんだから、そんなに売れるのかなぁ・・・？って話なんだわ。
最後にもう一度言いますが、ニキビやアトピーに悩む人には一定の効果があると思いますよ。あと、常在菌バランス整えると匂いが軽減されるっていうデータも確かあったな。

ブルーライトについても、去年ぐらいから増えてきたトピック。
でも正直私はそこまでピンと来ていない。

美容を取り巻く全体的な流れ

ここはトレンドセミナーをいくつか受けたところと街歩きから私なりにまとめて。

ナチュラル化は加速

ヨーロッパといえばオーガニックの本丸。
多くの人がより「ピュア」で「安全」で「ナチュラル」であることを求めている。
その反面、数々のオーガニック認証制度の乱立や認証マークの使用基準などが曖昧な側面が消費者に混乱をきたしている可能性も。
最近はハラル認証もあるしね！

(セミナーで紹介されていた認証制度のあれこれ)

もっと互いの認証制度が協力する必要があるかも？！という話題も。

個人的意見
→ヨーロッパにはすごく最新のケミカルをガンガン入れていくコスメメーカーももちろんあるけど（高級どころだとラプレリー、ナチュラビゼ、新興系だとロディアルとか）、ここ最近のヨーロッパは消費者のナチュラル化が加速しているように感じる。
シワとかたるみをどうにかしたい＜自然と共に生きる私でありたいの！的な。
そもそもアンチエイジングという感じよりも、よりよい精神生活によってポジティブにエイジングしていくマインドというか・・・
ケミカルの力もバッキバキに借りて若くいたいよね！っていうのはわりとアメリカっぽい、アジアでは韓国っぽいメッセージに感じる今日この頃。

「生活の質」を意識

「LIFE」というのがここのところ大きなテーマ。wellbeing的な。
前述にもあるように「よりよく生きるために」というテーマから、「ヨガ」や「禅の精神」「アーユルヴェーダ」など東洋的なエッセンスが以前より注目されていると感じました。

オランダ発祥の「RITUALS・・・」というスパブランドも完全に東洋インスパイアです！

ritualsサイトからお借りしました

環境への配慮

「エコ」で「クリーン」な原料、「環境負荷の少ない製造」などなど。

バイオグリッターが受賞してたし！

あとは、リーフマスクなんかも・・・（笑）

また、ヨーロッパはプラスチック買い物袋廃止などいち早く取り組んだりしているし、より環境に優しくあるためにパッケージの簡素化やパッケージの素材選定、詰め替えの推進など。
豪華な容器は時代遅れ？！
街中で見る化粧品パッケージも簡素であーる。

一方でインスタ映えなどなどを意識したキャッチーでフォトジェニックなパッケージングも大事！
（ミレニアルピンクとかね！）

これ、街で見つけた今っぽコスメなリップクリーム。
ロンドンのブランドらしい。ミニチュアでかわいいコスメが流行り！？

簡素とかわいいの両立がキモか・・・

パーソナル化が加速

資生堂さんのオプチューンをはじめ、ロレアルもなんと「肌診断を通じて数分間で、まるでミニ研究室のように、その人に合ったスキンケアを調合して提供するもので、250種類以上のスキンタイプに対応できる。」という「CUSTOM.D.O.S.E」サービスを全米でローンチ予定。（週刊粧業さんより）

まぁ時代の流れといいましょうか、この流れはより加速していきますよねー
いずれミストラルもいらなくなるだろうなと思ってますよ。

スキンケアだけでなく、3Dプリント技術などにより、こんなパーソナルリップ（自分の唇の形に合わせてスタンプみたいにポン！って押すリップ）なんかも！
このリップ、確か去年のIFSCCでイタリアの会社かなんかが発表していたような・・・

mintel　トレンドセミナー資料より

医療の進歩による長寿化に伴う美容ターゲットの変化

多くのブランドが、よりシニア顧客に注目している＆する必要がある。
使いやすい商品設計、わかりやすい説明などが求められている。

アジア！！東洋！！

売り上げ的に重要視しなければならない中国マーケットだけでなく、世界的ブームになったクッションファンデの生みの親で近年のトレンドセッターである韓国。
（今や韓国のOEM会社「COSMAX」は世界の化粧品工場と化している。まるで電子機器で言うホンハイ！？）
そして、独特な路線を歩み続ける日本（笑）

韓国ホリカホリカの目尻下に入れるシャドウマーカーはmintelがたびたび取り上げてた。

その昔、すべての美容トレンドは欧米から入ってくるものでした。
でも昨今では韓国で始まったクッションファンデ、またはよくよく調べると発端は欧米なんだけど韓国でリブランディング（？）されて最終的に世界的にブームになったカタツムリやBBクリーム、前からあったけど韓国から再ブームになったシートマスクなどなど

韓国→その他アジア諸国→いつのまにか大手欧米ブランドも追随

みたいな流れがでてきて、なんというかここ数年でムーブメントが変わってきたなーと思う。

あと、伝統療法といえば、ヨーロッパもハーブやエッセンシャルオイル（精油）、フラワーレメディとかあるけど、漢方、アーユルヴェーダをオサレに取り入れよう♪的な流れは確実に増えた・・・
なんならタイ古式マッサージとかヨーロッパの場末でも見るし・・・

なんというかこれは私の意見だけど、西洋人から見て、東洋ってよく言えば神秘的、悪く（？）いうと「ブードゥーぽい（魔術ぽい）」側面があるように感じる。
中国の鍼とか（本場ではシャーペンの芯ぐらいのやつらしい）、アーユルヴェーダのネトラバスティ（目の周りに土手作って溶かしたバター流し込んでやる目のケア）とか、パッと見「トンデモ」だと思われてそうだけど、今のヨーロッパではアジアっぽいことやってるのがファッションというか、「意識高い系」なんだろうな・・と。

そうそう。
激安ファストファッションブランドPRIMARKがコスメもわんさかだしており（去年より断然増えたように感じた）POPにはK-POPの文字も・・・

最後に。

おかげさまで年々業界に顔見知りが増えて、今回も大手さんとけっこう会場でしゃべり場しました。

ポーラさん
→オルビスの日焼け止めが人によってはめっちゃモロモロするよ事件について話し、いい技術なのにもったいないヨーーーー！！と訴えたところ、肌のPhによってモロモロしちゃうことをつきとめました。（どっちだとモロモロでちゃうかは忘れたごめん。）
5月末にリニューアル発売だそう（アイちゃん調べ。なんならphが怪しいと言い当てたのもアイちゃん。天才）

アルビオンさん
→コーセー、アルビオンといえば粉の魔術師なのに（ファンデとか作るの上手い！）、日焼け止めでは粉フリー（酸化チタン＆亜鉛フリー）で吸収剤オンリー日焼け止めとか作ってて振り切ってて尊敬！
そして、吸収剤オンリーだときしまないし、服が白くならなくて最高！！！ボディにはほんとにありがたい！！
これ買ったし！↓