ミストラルコスメティクス
肌を変える洗顔と「守り」&「攻め」のスキンケア
美容の話

化粧品成分トレンドのお話し~in cosmetics global@ロンドン~ 

いやー今年も行ってきました。春のヨーロッパ出張。

毎年、4月にin cosmetics globalという化粧品原料の展示会が行われています。
in cosmetics自体は、時を変え場所を変えいろんなところでやっているのですが、化粧品原料マーケットはやはりヨーロッパが中心ということで、4月のヨーロッパが一番盛り上がります。
今年の開催地はロンドン、ちなみに去年はパリ、そして来年アムステルダム(楽しみすぎる)

原料メーカーとしては、ここの展示会に合わせて各社新しい成分を発表したり、リリースしたりして、各種受賞を狙う。
海外の原料を日本にひっぱってくる商社さんは、何か面白い原料メーカーがないか探す。
そして、私たちのような化粧品メーカーは、トレンドや新しい成分のお勉強に行く。

みたいな感じの展示会です。

ということで!
2017年わたくしが肌で感じたトレンドをご紹介したいと思います~

私が一番注目しているのは、「イノベーションアワード」と言って革新的な成分に与えられる賞で、ここで受賞した成分は、翌年の各社のプレゼンなどにむちゃくちゃ影響を与えるんです。

ちなみに、去年は「コルチゾール」というホルモンに着目した成分が金賞受賞したのですが、それを受けてか今年はいろんなところで、「コルチゾール!」「コルチゾール!」って聞きました(笑)
結果的にストレスに関することなんですが、コルチゾールがなんかパワーワード化。

そして、やっぱり

大気汚染物質対策!!!

去年、なんかどこもかしこも「アンチポリューション」って言い始めたなーと思っていたのですが、今年は一家に一台ならぬ、もはや各社1つは「ポリューション対策成分ありまっせ」状態。
ご存じむちゃくちゃ空気の汚れた中国市場むけから始まったこのトレンドは、拡大を続けています。

日本ではそこまで大々的にトレンドとなっている感じしませんが、PM2.5とか黄砂とかって予想以上に肌を傷つけますし、ここ数年

「急に使ってる化粧品がなにもかも合わなくなった!」

とか

「急に吹き出物ができてなにしてもおさまらない!」

というご相談が急増しているのも、この大気汚染が一因になってるかも?と思ったりします。

実際、大気汚染物質に肌にさらされるとどうなるの?というところなんですが、

大気汚染→炎症&酸化→老化

大気汚染→ニキビ

大気汚染→バリア崩壊→敏感肌へ

ということになるわけで、実はとても深刻。

対策としては、

1.スキンケアでPM2.5や花粉、排ガスやタバコの煙などの大気汚染物質への肌の抵抗力を強くする

2.化粧下地や日焼けどめ、その他のメイクアップ品で肌にこういった物質が直接あたらないようにしっかり肌の上に膜をつくること。

が大事で、最近では微小な大気汚染物質にまで配慮された化粧下地や日焼け止めも多数発売されていますね。

ミストラルでは早くからこの「大気汚染物質」への肌の抵抗力を強める成分に着目し、例えばプラセニストの「オウゴン根エキス」や、EXPのペプチド「アクアタイド」、また、肌のデトックス機能を高める酵母エキスをデトキシマリンピールとスキンディレクションに配合しています。
(※「酵母エキス」って書いてあればどの会社の製品でもデトックスしてくれるわけじゃないので注意!)

大気汚染物質対策から一歩進んで、ニキビ肌対策の成分も多かったように感じました。
ただね・・・海外のニキビ対策成分って、うーこれは日本人にはきっついなと思われる劇薬系。
日本人って相対的に皮膚が薄くて敏感なんで、海外のニキビケアをそのままっていうのはつらいだろうなー

あと気になったは、美白するヒアルロン酸とか、なんかビタミンCをカプセル?に入れてる成分とかかなー

また、ここ最近増えたなーと感じるのは、「マリン系」と言われる海藻や藻のエキス。
海藻エキスというと、日本だと「スリミング(痩せる)」のイメージで主にボディ用製品の印象が多いと思いますが、最近では特にコラーゲン増やすよ!みたいなアンチエイジング系の訴求が主。

シークレットフィリングにも、コラーゲンの合成を促進させる海藻エキス「パジナパボニカ葉状体エキス」を配合していますし、
細胞にたまっていく老化タンパク「プロジェリン」をターゲットにして若い肌に戻す!というコンセプトの「アラリアエスクレンタエキス」も海藻の有効成分を油で抽出した成分です。
ただ…近頃の機能性のある海藻エキスって、値段が高いんですよね~それが難点。
でもミストラルは使うけど(笑)効果があるなら金額に糸目はつけないよね。だって私が使うんだから効いてもらわなきゃ困ります。

最後に、全世界的にこれからどんどん伸びるね!と言われているのは、やっぱりサンスクリーン(日焼け止め)市場。

日本では、紫外線で肌が黒くなってシミが~とか、真皮がダメージ受けてシワができる~たるむ~とかっていう「光老化」に対する意識が強いですが、欧米ではアンチエイジングというよりもまさに

「皮膚がん予防」

が主目的。
欧米は、日焼けした肌はバカンスに行ける証であったり、「真っ白い肌はなんかダサい」ということで、「日焼けはしたい」という風潮ですしね。
むしろ、焼けた肌をいかに維持するかみたいな商品もあったり、「日焼けした肌に見せる」いわゆる黒いボディ用ファンデみたいなのもけっこう薬局とかで幅きかせて売ってるのが日本では考えられないところ。
それでも、無防備に肌を焼いていると皮膚がんになるよ!ということで、サンスクリーン使用が啓蒙されています。

あと、個人的には「育毛」的な成分も散見しました。
やっぱり世界的に根深いよね・・・薄毛問題。
育毛剤って医薬部外品にすると、主成分がだいたいどの商品も一緒でほとんど差別化できないのが現状なので(医薬部外品はどのジャンルもそうですけど)、あえてミストラルではペプチドとか挑戦的な原料をごりごりいれていつか育毛剤を作ってみたいという野望はあります。

ただ・・・去年の秋に行った基礎研究大会で、めちゃくちゃ見たテーマ「フケ」に関してはそこまで対策成分がリリースされている感じがなかったです。

出張直前にテロがあったり、ロンドン大丈夫か!?という感じでしたが、日本からの出張者も多く、会場で立ち話をする機会も去年より断然多かったし、去年のパリよりも展示会自体も開放的な雰囲気でブースで話を聞きやすい感じでした。
いや前からね、ヨーロッパの展示会っておしゃれだなーって思ってたんですけど、ブースの中にこんなラボスペースがあったり↓

ヨーロッパっぽい・・・って思ったのがもう夕方4時ぐらいからシャンパンとかお酒バンバンだしちゃって、ズンチキクラブみたいになっちゃうんですよ(笑)特に大手。っていうか大手しかそんなことやってないんですけど。

そうそう、取引先さまとの食事会のお仲間にも入れていただき、私の隣アルビオンさんとクラシエさんという超有名どころに囲まれての「お前誰だ感(笑)」
ちなみに私の前はお食事会主催のホスト会社の社長さんというえーと・・・私こんないい席に座っちゃっていいんですかね?なんかすいません感満載でしたが、チョイスメニューをみんなで「これ試してみます~?はいどうぞ~」なんつって交換しあっちゃったりしてとっても楽しかったです。

想い出のアップルクランブル!@The Narrow(ゴードンラムゼイ系だよ!)

あとこれは展示会とは関係ないのですが、去年いきなり30品目ぐらいの成分を終売にした原料会社がありましてね。
もちろん大手さんもバンバン使ってたし、うちでも3商品ぐらい処方を変えないといけないという影響を受けていて(ビタショットの終売もその影響)けっこうてんやわんやな会社さん多いんじゃないかなーと思うんですよね・・・

ミストラルは、元々他社さんがあまり使わないような「珍しい・高い」原料をよく使うので、そういう成分はよく終売になるせいか終売に対する耐性が強い(笑)
終売なら、代わりに何入れようかなーと考えるのが楽しかったりします。
もちろん処方を変えるという事は、愛用してくださっていたお客様にとっては「新しい処方が合わないかも」というリスクがあるわけで、そこは本当に申し訳ないなと思ったりするのですが、原料終売という悲劇を進化に変えていけたらいいなーといつも思ってます。

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