ペプチドのお話｜笹本真理子の美意識過剰BLOG

今日は、ミストラルで使っているペプチドのお話です。

まず、今更聞けないけど、そもそもペプチドって・・・何・・・という方。

〇　←アミノ酸

〇〇〇〇〇〇　←ペプチド

です。めちゃ簡単。
アミノ酸がいくつか連なったものを「ペプチド」と言います。

私たちの身体は、何をするんでもいろんなシグナルをやり取りして動いています。
そのシグナルをよーーーく観察して、似せて作って、なりすまして何かを増やしたり、はたまた、何かをブロックしたりするのがペプチド。

なんかこのエキス塗ると、よくね？

みたいなぼんやりしたものじゃなくて、生体反応に準じて作られているという点でまぁ「効く」。ただし、高い。

ですので、やっぱり安い化粧品にはなかなか配合されていません。
まぁ入ってたとしても、プールに1滴みたいな濃度でしょうな・・・
そんな濃度でも一応全成分上に成分名は載せられるからね・・・

で、加齢が気になってきた矢先、ハイパーパワフルなウルトラエイジングケア美容液を自分の手で作ってしまおう！と画策したのが、スカイフックの前身EXPでした。

さて、ではどちかというと、なんで配合したのかのこぼれ話特集みたいになってますけど、最近厳しくて原料のデータとかはここでバーン！って出せないからLINE＠でちょろ出ししているのでそっちをフォローしてくださいね。
どんなに多くても週1回ぐらいしか配信しないから、安心して（？）お友達になってください。
（LINE@：@mistralcosme で検索）

シンハイカン
（表示名：トリフルオロ酢酸テトラデシルアミノブチオイルバリルアミノ酪酸ウレア）

.
別名：ヒアルロン酸爆増やしペプチド。

この「シン」という名前がついているペプチド、結構ありまして、シンハイカン、シンタックス、シンコル、シンエイク、全部同じ会社が作ってます。

シンエイクは蛇毒真似っこペプチドで有名だし、こっちの記事で触れてるからまぁ興味ある方は読んでください。
読めばわかるけど、アルジレリンとシンエイクなら、より初期の段階でブロックするアルジレリンの方がいいな～と思ってたから、EXPにシンエイクは採用してなかったんだよね。

で、シン兄弟ペプチドをまとめて紹介してもらった時に営業くんが言ったです。

一番実感あるのはシンハイカンです。とにかくシンハイカンはすごいです。
ハリ感めちゃくちゃ出ます！！
やっぱりヒアルロン酸ですね！！

と・・・そんなんシンハイカン入れるにきまってるじゃん・・・
推せるじゃん・・シンハイカン。

当時は、

「ハリ感にはヒアルロン酸ねぇ・・・ふーん」

みたいな感じだったんですYO!私もまだ若かったから！！
でも、年齢を重ねるとわかる！わかるよーーーー！ヒアルロン酸大事だと・・・！！
肌のヒアルロン酸って１日で半分がなくなる（入れ替わる）んですよ。
だから、ここの入れ替えでうまいこといかないと当然ハリ感なくなるんですよね・・・

しつこいようですが、ここで「オッケー！じゃあヒアルロン酸塗るわ！」じゃダメですからね！！
ヒアルロン酸ぬっても、皮膚の上で保湿するだけ。
皮膚内のヒアルロン酸増えるわけじゃない。

大事なのは、ヒアルロン酸をつくる力を高めることーーー！！

そのスイッチ押す事ーーー！！

そのスイッチ押すのがこのペプチドーーーー！！

という事です。おわかりですね？

美容皮膚科のフィラー系注入系で一番ポピュラーなのって、たぶんヒアルロン酸注射だと思うんです。世界的に。
今わかってる顔の老化って以下の４つのポイントがあります。

▶骨が小さくなる（凹み多くなり顔も長く）

▶表情筋のこわばり（表情シワ）

▶脂肪が減り、下に移動（たるみ・ゴツゴツ）

▶皮膚そのものが薄くなり、スカスカになってくる（シワ）

この骨が縮み、脂肪のボリューム・皮膚そのものの薄さやスカスカをどうにかするのがヒアルロン酸注射を代表とするフィラー注入剤なわけです。

もちろん注射で必要な部分に注入するのが一番早いですが、顔全体・皮膚全体の肌密度を上げるためにぜひスカイフックを使ってほしいわけです。

ヒアルロン酸の真の”ボリューム効果”は内側からしか得られませんので！
ヒアルロン酸塗っただけじゃダメなんで！内側のヒアルロン酸製造スイッチ押すことが大事なのです！

＜見ているマーカー＞
●CD44
●ルミカン
●デコリン

シンタックス
（表示名：パルミトイルジペプチド-5ジアミノヒドロキシ酪酸・パルミトイルジペプチド-5ジアミノブチロイルヒドロキシトレオニン）

成分名長っ・・・・
というか、基底膜という超絶地味な部分をケアするペプチドですが、2種類のペプチドをブレンドしてある原料です。

基底膜とは、真皮と表皮の間にある膜で、DEJとも言います。

若い肌ではウネウネ波打っています。
老化してくると、平らになってくるのがこの基底膜DEJ。

真皮と表皮の間にいるので、バリア機能だったり、栄養供給だったりの情報交換をしていて、

DEJは皮膚の健康の担い手

ということがどんどんわかってきました。

まぁエイジングケア化粧品には欠かせないポイントになってきてるんですね。
基底膜無視してエイジングケア語れない。

ということで、わたくし、基底膜どうこうする成分入ってないエイジングケアコスメなど認めませんのでよろしくお願いします。

＜見ているマーカー＞
●ラミニン５
●インテグリンb4
●17型コラーゲン
●7型コラーゲン
●4型コラーゲン

ジュベレベン
（表示名：アセチルヘキサペプチド-51アミド）

改めて資料を読み返していたら、「”FOXO 3a”のものまね芸人」ってメモしてありました。
わかりやすい。

さて、FOXO 3aとはなんぞやなんですが、簡単に言うとDNA修復　に大事な因子でして、

細胞の寿命はFOXO次第！！！

みたいなところあります。

私たち人間は紫外線・酸化物質・大気汚染・食生活などなど、呼吸してただ生きてるだけでもいろいろダメージを受けています。
でも、そんなダメージを絶え間なく体内で修復してくれてるから生きられるわけです。

で、その修復機能が当たり前のように、老化と共に衰える。

↓

修復できなくなる

↓

さらに老化する

という負のループに入っていきます。
その修復機能をどうにかしとこうか・・お助けマン、呼んでおこうか・・・というのがこのペプチド。

細胞が11歳若返ったというデータがとれたということで、ジュベ（11歳）レベン（戻る）って名前らしい。強気。

あと「プラセンタ塗った感覚に似てるらしい」とも自分で書いたメモに残ってました。
そうらしいので、プラセニストが合わない方、スカイフックをどうぞ。

＜見ているマーカー＞

●FOXO3a（損傷を検出した後の運命を決定する重要な因子）

アクアタイド
（表示名：ヘキサカルボキシメチルジペプチド-12）

日本のペプチドの神様として崇め奉られているT氏の力作。
業界で知らない人はいない資生堂の超超超～～～～すごい研究の方も展示会で真っ先にT氏のところに行ってましたから。私、その場にいましたから。化粧品の神様大集合みたいになってましたから。

このペプチド発表したときの

「保湿を極めたペプチド作ってみたんだけど、調べたらめちゃくちゃいろんな機能があって、笑える～
花粉の時期とかこれ塗っておくと肌荒れめちゃくちゃマシになるヨ。ワクチンみたいなもんだから。」

という神様っぽい発言が忘れられません。

ぶっちゃけいろいろ機能はあるのですが、とりあえず、

ワクチンみたいなもんだから！

ワクチンみたいなもんだから！！！

が合言葉です。花粉の時期・謎の肌荒れに、どうぞ！

＜見ているマーカー＞
●クローディン1（タイトジャンクション）
●フィラグリン（NMFの元）
●ヒトβディフェンシン3(ニキビ発生に関与する肌が持つ抗菌ペプチド)
●エポキシド加水分解酵素-2（解毒）
●ペルオキシレドキシン-3（酸化ストレス）
●スタニオカルシン-2（神経細胞保護）
●サーチュイン-5（老化抑制に関わる遺伝子）
●アルデヒド脱水素酵素-3（アルコール分解）
●ヒートショックプロテイン40/70/90（ダメージ保護・修復）
●サーチュイン-2（細胞死に関わる因子）
●FOXO1（DNA修復）
●LAMP3（オートファジー）
●WIP1（メラニン）
●LC-3（オートファジー）
●PGE2（炎症）
●ビタミンCよりも長期間安定的な抗酸化力