はい今年も、IFSCC2019@ミラノに行ってまいりました~~!!
IFSCCは皮膚科学における最新知見の発表会といったところでしょうか。
昨年はミュンヘン。今年はミラノ。
ミラノ・・・なにげに3回目なのですが、思い返したら大学の卒業旅行ぶりでした・・・それなのに、街並み全然変わってない!それがヨーロッパ!最高だね!
ところでミラノ、イタリア縦断ツアーとかだと、意外と見どころがないのでだいたい半日ぐらいの滞在ですぐにヴェネツィアに向かうツアーが多いんですよ。
でもでもでもでも!ミラノはイタリアきってのオサレタウン。
街でジェラート食べながら街行く人を眺めているだけで即席ミラノコレクションみたいな気分になれちゃう・・みたいな所で、ぜひぜひゆっくり滞在したいと思っていたので、ミラノ開催、マジ沸いた~!沸いた~!楽しかった~!
さて、今年も現地からtwitterで実況しておりましたが、
ヲタクはすぐ写真・動画撮る!
ヲタクはすぐtwitterにレポあげる!
ヲタクはすぐ課金する!
というヲタクスキルがここ一年でぶちあがったおかげで、twitterのレポがなかなかいい感じなのでツイメインでまとめておきますね?(動画もそのまま見れるしね)
やっててよかったヲ・タ・ク!
ちなみに課金の機会はなかったけど、推したい子はいました。(いらん報告)
「推しぴ、蝶ネクタイしてるぅ~かわうぃ~~」とか毎日クネクネしながらも、推しぴとツーショも撮らずに帰ってきた私、偉すぎませんか?(仕事ですよ)
まずは今年も最優秀賞を受賞した資生堂さんの発表から。
「血管と皮膚の弾力性の関係」
英語力のせいで今ようやく理解した資生堂の研究
血管が肌の弾力に関与している⁈
真皮の血管を3Dでみたら、若い人と年齢肌では血管の密度が違うということがわかり、さらに。血管の周りにⅠ型コラーゲンが存在することが判明。
血管が周りの線維芽細胞にコラーゲンを作らせて足場を作っている可能性が pic.twitter.com/ST2ES8lzUd— 笹本真理子 mariko sasamoto (@mistral_mariko) October 2, 2019
はいでました3D!
昨年も資生堂の江連大先生が3Dで皮膚内部の細胞をみちゃったりして最優秀賞をかっさらっていきましたが今年も資生堂さんですよ。時代は3Dです。
(昨年の発表はこちら)
ツイにも書いてますけどね、少し前までは皮膚の内部は「断面」でしか観察できなかったんですよ。
血管とかもね、断面だと「点」とか「線」でしかわからなかったんですね。
それが3Dで観察できるようになったので、「本当の構造」とか「密度」がよりわかるようになったのです。
今回の発表では、毛細血管が新しくできるときに周りの線維芽細胞にⅠ型コラーゲンを作らせて、「足場」を作っている可能性が示唆されました。
「若い肌は血管の密度があり、弾力がある」のですが、だからといって毛細血管どしどしできた方がいい!という単純な問題ではないので注意しましょうね。
ろくでもない毛細血管がたくさん増えるのはいいことではありません!(顔だけで言うと、目回りは血流が悪いために逃げるようにできた新しくもろい毛細血管はクマの原因になる事も)
疾患レベルで見ても、新しく血管ができることを「防ぐべき疾患」と「増やすべき疾患」があります。
いずれにしても「質のよい血管」が「適正にできる」ことが大前提です。
続きましては、これも血管周りと言えば血管周りのお話。
「皮膚の硬さは酸素不足が原因かも?」
ポーラさんの研究2
老化で表情の動きが遅れる事を昨年発表していたが、皮下組織が酸素不足で硬くなることがひとつの原因と。
酸素不足になると余計なコラーゲンなどが生成されそれが網のように組織に絡み硬さを生む。「適度に」酸素を供給するためには、運動、入浴、マッサージなどで血流をよくする事 pic.twitter.com/motvv9hMmv— 笹本真理子 mariko sasamoto (@mistral_mariko) October 1, 2019
真皮のさらに下、皮下組織にコミットしまくるポーラさん。
(ポーラのリリースよりお借りしました)
さて、ここで話題の「酸素」ですが、酸素を運んでいるのは血液内のヘモグロビンです。
で、血流が悪くなるということは、いわゆる車の渋滞状態で必要な場所になかなか酸素が届かないわけなので、結果
血流が大事!
血流をよくしましょう!
つまり適度な運動推奨!という事なんですがね。
ここですぐに金で解決したい美容オラオラ勢の私としては気になっちゃう酸素カプセル。
って聞いてみたんですけど、
やはり運動で血流をよくする方法がオススメです
とのことでした。
昨年はポーラさん筋トレすると骨格筋から出るマイオネクチンがメラノサイトの働き抑えるよ~(シミできにくくなる)って発表してたし(詳しくはこちら)、
みんな!綺麗になりたいなら今すぐ筋トレだ!筋肉は裏切らないぞ。
ちなみにこれ、資生堂さんの血管の話ともつながるんですが、しょーもない血管が出来てしまうのは、血流が悪い事が原因の一つなんです。
渋滞してて道がうごかないから、舗装されてない脇道ムリクリ通ろうとする・・・みたいなやつがよくない血管新生。
血流大事だよ~
話を戻します。
って聞いたら、
そこからもしかして酸素かなー?と・・・
との供述(言い方)
はい。化粧品を小ばかにしてる一部の医師の皆さん聞きましたー?
化粧品会社はとんでもなく優秀な経歴の研究員を抱えていますんで、よろしくおねがいしますねー
ちなみにセルライト周りも、脂肪細胞がドッカーーンってでかくなって、周りの組織をぶっ潰したり、血管圧迫して血流悪くするし低酸素状態らしーよ!
よしポーラさん!ここは、いっちょセルライト対策のジェルを発売しましょうか!毎日たっぷり使いたいからオルビスブランドでお待ちしております!
続きましてもポーラさん。
太陽光でアンチエイジング!?
ポーラさんの研究。
美肌の敵として扱われがちな太陽光。
でも、可視光線の一部は皮下組織にいい影響を与え、肌のたるみを防ぐ効果があることが判明(MMP阻害)
紫外線や近赤外線は防ぎつつ可視光線の一部はわざと透過させる製剤があれば、太陽を味方につけてエイジングケアができるかも!#ifscc2019 pic.twitter.com/HHjJwBcphw— 笹本真理子 mariko sasamoto (@mistral_mariko) October 1, 2019
(ポーラリリースよりお借りしました)
RCとはなんぞや!?というところですが、こちらもポーラさんが長年研究している皮下組織とたるみの関係性の研究に基づくものでして
ってなことです。わかりますよね?
正直私、この発表はポスタートップ10に入ると思ってました。
これまで、太陽光の「皮下組織」への影響を調べた研究ってほとんどなかったんですよ。
その上、可視光線の一部は実は皮下組織を強くする可能性があることがわかった・・・ってもうさ!2段階での驚きなわけです。
でも、入ってなくて「はーーーーーーーーー??」と思って悔しくてたまらなくなってパーティー中に半泣きでこのツイアップしたし、
基礎研究の方にとってはこの学会での成果というのが大事だと思うけど、最終的に研究がどれだけ人の役に立つかは製品設計とそれがどれだけ売れたかだと思う。ここで賞を逃しても是非よい製品に生かされたくさんの人の役に立ちますように🙏全ての研究は必ず誰かの役に立つことを忘れないで#ifscc2019
— 笹本真理子 mariko sasamoto (@mistral_mariko) October 2, 2019
翌日日本の事務局の池田さんに「あのトップ10ってどうやって決めてるんですか・・・?(異議あり異議あり異議あり!!)」って聞いちゃったし、
「(今大会は)事前に開催地イタリアの評価委員会がある程度候補を絞って、それを世界中の審査員がさらに10個に絞る」
だそうで、フン!候補に絞る段階でこの発表入ってなかったとしたら、マジイタリアごるぁぁぁぁっっっ!!って思いました。
あ。ちなみにポスタートップ10はこちら↓ iphoneの限界ズームで撮った画質なので悪しからず
私はポーラさんの研究、これまでもこれからも大好きだからねーーーー!!!
続いては、ミルボンさんの頭皮の常在菌の話。
常在菌バランスが白髪と抜け毛に影響を与える!
ミルボンさんの研究
頭皮の常在菌を調べたところ、コルネバクテリアが(異常に)増えてしまうと白髪と抜け毛の原因になることが判明。
ローズマリー、シソ、メリッサ、ペパーミントのエキス配合のヘアケアを半年連用したところ、めっちゃ改善してるやん….#ifscc2019 pic.twitter.com/BmrTbHLWcy— 笹本真理子 mariko sasamoto (@mistral_mariko) October 2, 2019
私も頭皮の常在菌調べたい~~~~!!
って騒いだら、会食中に採取してくれました↓
優しいミルボンさん。
ミルボンさんも資生堂さんもなんだけど、カウンセリングに置いて、「今の状況から導き出した『あなただけの』理想的な環境にどうもっていくか」という手法がよくでてきている。
ミルボンさんに常在菌調べてもらっておススメのヘアケア教えてもらうんだー!会食中に常在菌採取ww↓ pic.twitter.com/14a5LsTCBn— 笹本真理子 mariko sasamoto (@mistral_mariko) October 2, 2019
ちなみに白髪って、「メラニンが充分作られない」「メラニンがうまく毛髪に行きわたらない」事が原因なんです。
でも、コルネバクテリウムが増えると、なーーんでその辺のメラニン周りに影響与えるのか関係性がわからなかったので聞いてみたら、
コルネバクテリウムは「ミコール酸」という物質を出すんですが(結核菌も持つ脂肪酸=強い)増えすぎると、健常なバイオフィルムも突破して免疫に影響を与えて、メラニン工場やメラニンの輸送、髪が抜けた時に毛についてる白い部分の細胞などの機能を低下させるんだそう。
昨今、白髪問題に日々プライドを打ち砕かれておりますため、常在菌検査の結果を待ちきれず、この研究が搭載されている製品を見つけ出しフラゲしたよーーー
ミルボン オージュア グロウシブ シャンプー 250ml スカルプマスク 250g セット【Aujua】
ヲタク、すぐに課金するヨ!!
ちなみにミルボンさんには最近重課金気味です↓
さて、長くなりましたので、その1はここまで。
その2では主にメイク品の技術について書きたいと思います。
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