ミストラルコスメティクス
肌を変える洗顔と「守り」&「攻め」のスキンケア
美容の話

食べ物由来の「タンパク質」化粧品原料は用心しよう

かつて、加水分解コムギ末含有の洗顔せっけんで、もともとアレルギーのなかった人が、石鹸の中の小麦成分にさらされることによって、小麦の食物アレルギーを発症し、社会問題になりました。
この石鹸の使用をやめることで、4~5年で半数の患者が小麦を再び食べられるようになっているそうです。

このコムギタンパクの製造方法や分子量分布などから、特殊なケースともいわれていますが、この事件をきっかけに日本のメーカーではコムギタンパクを含有している化粧品はほとんど見かけなくなりました。(海外製品ではあります)

皆さんに覚えておいていただきたいのは、「食物アレルギーは皮膚で作られる」ということ。
これはラック先生の「2重抗原暴露仮説」というもので、人は食べたものはなるべく取り入れようと働き(寛容)、バリアの破壊された皮膚から取り入れた食物でアレルギーを成立させる事がわかっています。
これは元々腸管で起きていると考えられていた食物アレルギーの常識を大きく覆すものでした。


(https://www.haraguchi-clinic.com/allergy より)

子供の食物アレルギー発症を抑えるためには、肌をツルツルにし、口の周りに食べ物をつけっぱなしにしない・・などが大事になりますし、大人でも魚を素手でいじる職業は常に魚アレルギーのリスクがあるということです。

つまり、「食べ物をむやみに皮膚にぬることはその食べ物のアレルギーを発症するリスクがある」と理解してください。

化粧品も食べものからつくられた原料がたくさんあります。
当然、食べものをそのまま肌に塗るパックなどは絶対にやめていただきたいですが、化粧品用の原料はある程度加工がされ、アレルゲンとなりうるたんぱく質を制御しているものも多いので、全てを厳密に排除する必要はないと思っています。

ですが昨今のアレルギーの報告をみていると、ダイズタンパクやコラーゲンなど含め、「食物由来のタンパク質」はやはり用心するに越したことはないような気がしています。

特に、界面活性剤が同時に存在する時。

洗顔料やシャンプーは一番注意してほしいですが、水と油が一緒になっている化粧水や、乳液・クリームなども、ずっと肌に塗っておく事を考えると肌バリアが弱めの方は注意した方がよいかもしれません。
(肌バリアが弱い方は、アレルゲンをキャッチしやすい状態です)

植物や口に入れても大丈夫なものは無条件に「安全」と思っている方も多いですが、このように思わぬアレルギーを誘発することがあります。
そして「素材そのまま」とか「オーガニック」みたいな言葉は肌に良さそうですが、化粧品原料は加工や精製を経て安全性を高める事が多いので、素材そのまま・オーガニックであることがあだになることもあります。

アレルギーでご高名な島根大学 千貫先生は
「自分が好きな食べ物の名前が化粧品の全成分名の中にあったら用心を」とおっしゃっていました。

参考↓

こんなのもあるのでコラーゲンも私は積極的に塗ろうとは思わないです・・・↓

魚コラーゲンが原因抗原と考えられた魚および美容ドリンク剤によるアナフィラキシーの1例https://www.jstage.jst.go.jp/article/jscia/2/2/2_317/_article/-char/ja

また、現在は過去の痛ましい被害を二度と繰り返さないために、お医者様で確認された有害事象を化粧品メーカーと情報共有するシステムがあります↓


(ミストラルコスメティクスも、この活動を応援する意味で参画しております)

何か起きたら病院に行く、そして化粧品メーカーにも報告することは、今後の大きな皮膚被害を最小限にとどめることができるかもしれません….!!!

また、ミストラルでは私がアレルギー体質であることから皮膚アレルギーに関する学会に出席し常に最新の臨床情報をキャッチアップし、より安心してお使いいただける設計に努めています。
(だからといって絶対に安全ということではありません。)

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